古山綜合法律事務所のブログ

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【離婚・第4回】離婚原因で多い「不貞行為」の意味や証明方法は?

 

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古山綜合法律事務所の弁護士古山隼也です。

前回の記事から2週間ほど経ってしまいました。開業後の慌ただしさがひと段落しても,あっという間に日々が過ぎていきます。結局,どんな状況でも時間の流れは速く感じられるのかもしれませんね。

koyama-law.com

 

時間の経過とともに大きく変化しているのが,写真の観葉植物です。開業の際にお祝いとしていただいた観葉植物(上)も,2か月近く経つとこんな大きさに(下)。新しい葉も次々に育っていき,鉢を取り換えなければならない時期もそう遠くなさそうです。

周りを浄化してくれる植物は,その環境による影響も強く受けます。この事務所でこれほど育ってくれていることが嬉しいですね。

 

さて,今回は離婚原因(判決で無理やり離婚できる場合)の一つである「不貞行為」について,ご説明します。

経験上,離婚事件・男女トラブルで一番多いのが,この不貞行為です。

 

不貞行為と聞いて,不倫をイメージする人が多いと思います。

ですが,不倫とは「人の道を外れること」をいうため,これでは具体的にどのようなことをすれば「不貞行為」なのかハッキリしません(手をつなぐことで不倫?キスまで必要?)。

そこで,判例は「不貞行為」について

「配偶者以外の人と肉体関係をもつ(性交する)こと」

としています。

最高裁判所昭和48年11月15日判決

「『配偶者に不貞の行為があつたとき。』とは,配偶者ある者が,自由な意思にもとづいて,配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいうのであつて」

 

つまり,不貞行為を理由として離婚判決を得ようとする場合,相手と愛人が肉体関係にあると請求する側が証明しなければなりません(相手が認めている場合は除きます。)。

 しかし,内容が内容だけに,肉体関係にあることを直接証明するのはかなり難しいでしょう(直接証拠)。

 

そこで,代わりに「このような事実や証拠があれば,愛人と肉体関係があったと考えるのが自然」と思える証拠を出して証明することとなります(間接事実・間接証拠)。

具体的には,相手と愛人とのメールや写真,ラブホテルの領収書や割引券,興信所(探偵)の調査結果などが考えられます。ラブホテルで仕事の打ち合わせをするとは考えにくいですから。

なので,色んな事実・証拠を積み重ねていって,不貞行為(肉体関係)を裁判所に認めてもらおうとすることになります。事実・証拠の内容や数などについては,弁護士の意見を聞きながら判断することをお勧めします。ご本人で検討すると,感情が先に立ってしまい客観的に判断できなくなってしまうことが多いからです。

 

ちなみに,肉体関係を持つ「愛人」を特定する必要はありません。

判例でも,「夫は…氏名不詳の相手と不貞関係にあって,本件婚姻関係は,もっぱらこれによって破綻しており」とされています(名古屋高等裁判所平成21年5月28日判決)。

 

なお,さらに念のためご説明すると,「不貞行為」にまで至っていなくても,相手が愛人と親密な交際をしていれば,「婚姻を継続し難い重大な事由」(離婚原因)として離婚判決をもらうことのできる可能性があります。なので,「肉体関係がなければ離婚できない」というわけではありません。

 

不貞行為は他にも論点がありますが,それはまた後日にしたいと思います。