古山綜合法律事務所のブログ

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【離婚・第3回-②】浮気したほうから離婚を請求できる場合とは?

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古山綜合法律事務所の弁護士古山隼也です。

昨日,電車でオクトーバーフェストの帰りと思われるグループを見かけました。暖かくて外でお酒を飲むのも気持ちよい季節になりましたね。でも汗をかいているのに飲むのはお酒だけというのは危険ですので,気を付けましょう。ちなみに,事務所の向かいにあるT-SITEのレストランにはテラス席があります。風もよく通る気持ちよい場所ですので,ご興味ある方はぜひ。

 

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前回,「有責配偶者からの離婚請求も認められる(≒愛人と浮気をした夫(妻)が離婚を拒む妻(夫)と離婚できる)場合がある」とご説明しました。

それは一体,どのような場合なのでしょうか。

  たとえば,長年別居している高齢の夫婦が,子どもも独立している状況で,妻(夫)が夫(妻)から仕送り(生活費)をもらうためだけに離婚を拒否している場合は,どう思いますか?愛人と浮気をした夫(妻)はどんな状況でも離婚できないのが当然でしょうか?

 

まず,最高裁判所は,夫婦関係が破綻しているのに戸籍上だけ夫婦とするのは不自然だとしています(昭和62年9月2日判決)。

「夫婦としての共同生活の実態を欠くようになり,その回復の見込みが全くない状態に至った場合には,…なお戸籍上だけの婚姻を存続させることは,かえって不自然である」

つまり,婚姻(夫婦関係)が破綻している場合,戸籍上も離婚するほうが自然と考えているのです。

 

ですが,あくまで離婚判決は嫌がる妻(夫)を無理やり離婚させるものですので,下の3つの点から判断することとしました(「→」は簡単な表現に変えたものです)。

 

 ① 別居期間が両当事者の年齢および同居期間との対比において相当の長期間に及ぶこと

 →「別居が長いということは,夫婦関係は壊れていてもう元に戻らないのでしょう」

 

② 未成熟の子が存在しないこと

 →「両親が離婚しても,被害を受ける子どもはいないでしょう」

 

③ 相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状況に置かれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情の認められないこと

 →「離婚して生活費をもらえなくなっても妻(夫)は生活に困らないのでしょう」

 

つまり,上の3つの点から見ても問題ない場合は,有責配偶者からの離婚請求も認められることとなるのです。

 

ちなみに先ほどご説明した判例は,

① 夫婦とも70歳を超えていて,同居12年・別居35年

② 子どもは成人

③ 愛人と暮らす夫が妻に建物を譲渡し,妻は建物を売って生活費に充てていた

というもので,夫が妻に離婚後の生活費と慰謝料を渡すことで離婚を認めたという事件です。

現実にはいろんな場面がありますので,その状況から個別的に判断していくことになりますね。